経営事項審査(経審)とは

建設業で事業を拡大していくとき、公共事業への参入は大きな可能性を持つ選択肢です。

 

公共工事に参画したいと考えたときまず何をするべきでしょうか。

 

国や地方公共団体による公共工事の事業者選定は、災害など急を要するときなどの例外を除き、入札で行われます。

 

経営事項審査は、この入札に参加するための資格として必要です。

 

1.経営事項審査(経審)の概要

 

国、地方公共団体などが発注する公共事業を直接請け負おうとする場合、経営事項審査を必ず受けておかなければなりません。

 

この資格審査にあたっては、欠格要件に該当しないかを審査した上で、「客観的事項」と「発注者別評価」の審査結果を点数化(総合点数)して、格付けが行われます。

 

このうち、「客観的事項」にあたる審査が「経営事項審査」です。

 

入札資格を満たすだけの経営事項審査の点数を持っておくことで、公共事業を直接請け負うための入札に参加することができます。

 

この経審の前提として、建設業許可を持っていないと審査を受けることはできません。

 

2.対象となる公共工事

 

経営事項審査を受けなければ、直接請け負うことができない工事(公共工事)は、国、地方公共団体などが発注する施設又は工作物に関する建設工事で、建設工事1件の請負金額が、500万円以上(建築一式工事の場合は1,500万円以上)のものとなります。

 

公共工事を請け負いたいと考えたら、経営事項審査を受けて、その結果の通知書の有効期間内であれば入札に参加することができます。

 

3.審査基準日と有効期限

 

申請をする日の直前の事業年度終了日(直前の決算日)が審査基準日となります。

 

経営事項審査の有効期限は、結果通知書(経営事項審査)を受領した後、その経営事項審査の審査基準日から1年7ヶ月の間です。

 

公共事業の入札の参加したり、公共工事を継続的に請け負っていくためには、審査の有効期限を切らすことなく、毎年これを更新していく必要があります。

 

4.経営事項審査の仕組み

 

経営事項審査は、①経営状況、②経営規模等について、数値による評価によって行います。

 

①経営規模等とは、「経営状況」(Y)以外の客観的事項をいいます。

 

具体的には、「経営規模」(X)、「技術力」(Z)及び社会性等(W)から構成されています。

 

国土交通大臣又は都道府県知事は、「経営規模等」に係る評価(経営規模等評価)の申請をした建設業者から請求があった場合には、「経営状況」に関する分析(経営状況分析)の結果に係る数値と経営規模等評価の結果に係る数値を用いて、客観的事項の全体について評定結果に係る数値を通知しなければならないとされています。

 

この客観的事項全体に係る数値を「総合評定値」(P)といいます。

 

「経営状況分析」結果(Y)+「経営規模等評価」結果(X・Z・W)=「総合評定値」(P)

 

公共工事の発注者に対して客観的事項の審査(客観点)を満たしていることを示すために、あらかじめこの総合評価値(P)の数字を得ておくことで、公共事業の入札に参加できることとなります。