
建設業許可は、原則として請け負う工事業種ごとに取得しなければなりません。
しかし実際の建設工事では、
など、複数の工事が一体となって施工されることが少なくありません。
このような場合に問題となるのが「附帯工事」です。
このページでは、附帯工事の考え方や判断基準について解説します。
建設業法では、許可を取得していなくても請け負うことができる工事があります。
代表的なものは次の2つです。
この2つは全く異なる制度です。
軽微な建設工事は「工事金額」による例外であり、附帯工事は「主たる工事に付随する工事」であることによる例外です。
附帯工事とは、主たる建設工事に付随して施工される従たる工事をいいます。
具体的には、次のいずれかに該当する工事であり、それ自体が独立した使用目的に供されるものではない工事が附帯工事となります。
主たる工事を完成させるために必要となる工事です。
例えば、建築工事を施工するために、
などを施工する場合があります。
主たる工事を施工した結果として必要になる工事です。
例えば、設備工事を施工した後、壁や天井を復旧するための内装工事などがこれに該当することがあります。
附帯工事に該当するかどうかは、工事名称だけではなく、工事全体の内容や目的を踏まえて判断されます。
国土交通省の「建設業許可事務ガイドライン」では、附帯工事について、主たる工事との関係性や施工目的などを総合的に判断する考え方が示されています。
判断に当たっては、
などが重要なポイントになります。
附帯工事に該当するかどうかは個別の判断となりますが、代表的な例として次のようなものがあります。
| 主たる工事 | 附帯工事の例 |
|---|---|
| 電気工事 | 内装仕上工事(壁・天井の復旧など) |
| 管工事 | 土工事・舗装工事(配管埋設後の復旧) |
| 建築一式工事 | 塗装工事、左官工事、防水工事 |
| 機械器具設置工事 | 基礎工事、電気配線工事 |
| 解体工事 | 仮設工事、養生工事 |
ただし、これらがすべて附帯工事になるとは限らず、工事内容や契約内容によって判断されます。
附帯工事として施工できる場合には、その工事業種について建設業許可を取得していなくても施工できる場合があります。
しかし、附帯工事ではなく、その工事自体を独立して請け負う場合には、原則として当該工事業種の建設業許可が必要となります。
そのため、「附帯工事だから許可は不要」と安易に判断することはできません。
軽微な建設工事とは、建設業許可を受けなくても請け負うことができる一定規模以下の工事をいいます。
具体的には、
請負代金500万円未満(税込)
となります。
詳しくは、下記のページもご参照ください。
建設業法における軽微な建設工事とは?建設業許可が不要となる工事について
| 項目 | 軽微な建設工事 | 附帯工事 |
|---|---|---|
| 判断基準 | 工事の請負代金 | 主たる工事との関係 |
| 金額基準 | 建築一式1,500万円未満、その他500万円未満 | 金額による一律の基準はない |
| 建設業許可 | 一定規模以下なら不要 | 主たる工事に付随する場合は施工できることがある |
| 主なポイント | 工事規模による例外 | 工事内容・施工目的による例外 |
附帯工事だけを請け負うことはできますか?
附帯工事として認められるのは、あくまでも主たる工事に付随する場合です。
附帯工事だけを独立して請け負う場合には、その工事業種の建設業許可が必要となることがあります。
附帯工事に金額の制限はありますか?
附帯工事は軽微な建設工事とは異なる制度です。
したがって、附帯工事かどうかは工事金額だけで判断されるものではありません。
どの工事でも附帯工事になりますか?
いいえ、主たる工事との一体性や施工目的などを総合的に判断する必要があります。
建設業法における軽微な建設工事とは?建設業許可が不要となる工事について
建設業許可29業種一覧|各業種の内容を分かりやすく解説
建設業許可
建設業許可|一般建設業と特定建設業の違いについて
附帯工事に該当するかどうかは、契約内容や工事内容によって判断が異なります。
工事区分を誤ると、本来必要な建設業許可を取得せずに工事を請け負ってしまう可能性もあります。
当事務所では、建設業許可の取得や業種判断に関するご相談も承っております。
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